文系ガリレオvol.01 対偶
文系ガリレオとは
文系Webエンジニアmorisが、理工系出身エンジニアへのコンプレックスを払拭するべく、高校時代に挫折をした数学を学び直し再起を図る、戰いの物語である。
出典図書
対偶
今日は上記の図書、第一章 幾何学を学んだ。 項目は 数Ⅰ 命題と証明。アルゴリズムの構築にも直接役立つ知識である。
PならばQ の対偶は QでないならばPでない
命題が正しければ必ず、その対偶も正しい。
問題
自然数a, bについて、 a2 + b2 が奇数であるとき、abが必ず偶数になることを証明せよ。
証明
対偶を証明する。当設問の命題は
- P: a2 + b2 が奇数ならば
- Q: ab は偶数である
この対偶は
- : abが奇数ならば
- : a2 + b2 が偶数である
ab = 2n + 1とする。
abが奇数であることから、aとbが奇数であることは自明であるため、
- a = 2k + 1
- b = 2m + 1
と置く。(k, mは自然数)
これより
- a2 + b2 = (2k + 1)2 + (2m + 1)2 ... ①
と表すことができる
①を展開すると
a2 + b2 = (2k + 1)2 + (2m + 1)2
= 4k2 + 4k + 1 + 4m2 + 4m + 1
= 2(2k2 + 2k + 2m2 + 2m) + 1
k, mは自然数であることより
= 2A + 1 と表すことができる。(Aは自然数)
したがって、abが偶数であるとき、a2 + b2 は奇数であることが証明される。そしてその対偶である、a2 + b2が偶数であるとき、abが奇数であることも証明される。
あとがき
永野さんの章末コラムがとてもおもしろい。
人を説得する2つの方法
パスカル「説得術について」より
人を説得する方法
- 人の気に入るものの言い方をする
- 厳密な論理を積み重ねる
2の方法を深掘りしていくと以下のようになる。
- 自明な事柄を除くすべての言葉を明白に定義する
- 議論の出発点として認めるべき公理(前提)を確認する
- 自明でないすべての命題は定義、公理、すでに証明された命題(定理)のいずれかのみを用いて証明する。
まさにMTGの原則と一緒だと思った
メンバーと目的意識、問題意識などの前提を確認・合意し、 すでに合意した事項にもとづいてのみ、仮説立て、アクション決定を行う。 自分が体験してきたビジネスに於ける議論において重要なことと 寸分の違いもなかった。 (同じ議論であり、自分より数百倍賢いパスカルがやってるんだから当たり前である。)
読んでくださりありがとうござまいます
文系ガリレオシリーズはこんな感じで、簡単な高校数学の演習から初めていきます。 自分の備忘録・アウトプット学習が主目的ではありますが、これから数学を学ぶ文系エンジニアの誰かのためになるように書いていければとも思っています。次回も乞うご期待。